イタリアの元ゴシックメタル、
現モダンへヴィロックバンド
(こういう表現の方がいいような気がする)
の2019年作。
美しい音楽とは完全に縁を切り(?)、
ひたすらヘヴィなロックを展開する事に
かなり早い段階から舵を切った事で
アメリカではそれなりの成果を上げたようで
完全に日本人のリスナーにそっぽを向いたような
形になってしまっているのだが…。
今作は少しでもキャッチーだったり、
美しいメロディがあったりして
我々側に向いてくれるのかと
わずかながらの期待をしたいところだが
ジャケットからしてそれは全くもって
期待は出来ないのだが…。
ちょいコケテッシュな女性Voメインの
小曲で始まり(この地点でも
なんだかピコピコ的な電子音はある)、
その後は野郎のスクリームと濁り声の野郎声に
先程の女性Voがのっかるというスタイルに
この手にありがちなミドルテンポ、
横乗りの正直退屈なサウンドが展開される。
やっぱり今作も全くもって
わずかながらの期待を裏切ってくれました。
それでも#2は女性Voの歌メロは
とてもキャッチーでそれなりに聴きごたえがあるが
それ以降は正直…ダメでした。
#3みたくこういうオルタナ系のラウドロックに
アラビア的なフレーズを絡めるスタイルは
MYRATHが既にそれをやっているから
全くもって新鮮味がないのだ。
ギターソロはそれなりに流麗だが
だから何なの?という感じにしか感じない。
アップテンポになろうがならなかろうが
ひたすらヘヴィな音を出しているだけでは
正直何が面白いんだか
この手のサウンドに拒絶反応をしている
自分にとっては全く理解できないのだ。
(じゃあ感想なんて書くなよ
っていうお怒りの声が聞こえてきそうだが…
いやまぁ全くもってその通りなんだけどね)。
いや、問題は女性Voの歌メロが全く面白くない
(面白くないというよりも活きていない
という表現の方が正しいのかもしれない?)
事の方が問題で、ヘヴィな音で圧倒するよりも
そっちの方にもっと重点を置くべきなのでは?
一応#5はそれをやろうとはしているみたいだが
それでもサビでは野郎Voが入ったりして
結果的には今風のラウドロック、
へヴィロックが勝っているという感じ。
他の曲もそれなりに耽美的な部分は
ちらほらと顔をのぞかせてはいるのだが…。
どれもこれも残念という結果に終わっている。
挙句曲によってはラップまで入っている。
生理的に受け付けないものがこれでもかとばかり
入って来てしまっている。
聴くほどのものじゃない…と断言しようかと思ったが
#10はキャッチーなゴシックメタルサウンドだし、
#13は聴き様によっちゃ
THEATRE OF TRAGEDYにも聴こえなくもない(笑)。
こういう曲があるから侮れない…、
というかこういう曲をもっとやれ、
それが個人的な感想。
デスメタルでもなく、
ヘヴィなギターミドルテンポなり、
横乗りのリズムメインに咆えまくりのVoや
サビではエモーショナルになったりと
時にはラップを入れたりと
(ひどい書き方をすると)
メタルコアが単にミドルテンポになっただけ
のこの手の音楽も
そろそろ次の一手を考えないと
飽きられてくるような気がするのだが…?
この女性Vo(声が個性的でなかなか好きだ)
がもっと活きるようなサウンドをしたとしたら
日本でももっと受けると思うんだがなぁ…。
あと曲数の多さも何とかした方がいい。
01. Anima Nera
02. Sword Of Anger
03. Reckless
04. Layers Of Time
05. Apocalypse
06. Now Or Never
07. Under The Surface
08. Veneficium
09. The End Is All I Can See
10. Save Me
11. Black Anima
12. Black Feathers
13. Through The Flames
14. Black Dried Up Heart
- EINVIGI/Yö Kulje Kanssani (10/01)
- ROYAL HUNT/Dystopia Part II (08/26)
- GACHARIC SPIN/W (08/20)
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- IMPERIAL CIRCUS DEAD DECADENCE/殯――死へ耽る想いは戮辱すら喰らい、彼方の生を愛する為に命を讃える――。 (11/23)
- PENCEY SLOE/Neglect (11/20)
- DRAGONLAND/The Power Of The Nightstar (11/19)
- DAWN OF SOLACE/Flames of Perdition (11/17)
- ALESTORM/Seventh Rum Of A Seventh Rum (11/07)
- GLASYA/Attarghan (11/05)