スウェーデンのメロディックデスメタルバンドの
2020年作の12枚目。
今作はなぜか日本盤のリリース発表が遅れて
ようやく発表された時に驚いたのは
リリース元がトゥルーパー…
ではなくソニーからリリースとなってしまっていた事。
ちなみにソニーといっても
(今一番メタル系アーティストを抱えている)
ワードレコーズでもないという…。
CARCASSの新作の邦題のタイトルが
酷いにもほどがあったのが影響して
離れていってしまったのだろうか(嘘)。
トゥルーパーの看板バンドの一つなだけだっただけに
配給元の変化は個人的には残念である
(トゥルーパーは抱えているアーティストが
少ないだけにより残念になるのである)。
ちなみに日本盤の配給元が変わっただけで
彼らの所属は未だにCentury Mediaである。
前面の帯の文章が1990年代のビクター並みに
単純すぎてなんだか今の時代に似つかわしくない(笑)。
既に先駆けでミドルテンポメイン(一部アップテンポになる)
の#1を聴いたので
おそらくこういう内容になるとは思っていたのだが、
最近は1アルバムおきにアップテンポ多め、
ミドルテンポ多めとなっており、
今作は前々作に似たような
ミドルテンポ主体の曲が並んでいるかと。
BLACK EARTHのChristopher Amottと、ANDROMEDAにいる
Johan Reinholdzがギタリストとして正式参加しているものの、
前者がいるからといって攻撃的もなければ
後者がいるからといってバリバリのプログレ的な
サウンドでもなくプログレ的な要素はかなり控えめ。
このバンドの事だからか?ギターヒーローをメインに据えるような
曲作りをすることもなく、
あくまでも曲そのものを聴かせる曲づくりをしていて
その点においてはファンにとっては
不発感は否めないと思われる方もおられるかもしれない?
それでも曲によってではあるが
派手なギターソロが用意されており、
耳を惹きつけらるのは確かである。
そしてよくこのミドルテンポのナンバーが
多い曲が多いアルバム程、実験的なことをしている
(らしいが…?)そうだが、
今作はそんなに実験的な要素は見られることもなく、
よく言えば単純にミドルテンポの曲が多いということ
(アップテンポの曲も途中でミドルテンポになったり
またはその逆もしかりという感じ)。
いつものようにMikael StanneのクリーンVoが入る曲は
健在でそれもあってか今作は
メロデスというよりも(特に中盤にあるような曲には)
どちらかというとSENTENCEDに近いような(いやそれはないか)
メランコリックメタル的な雰囲気もあったりする。
今作が4thや5thをあげる人もいるが
自分もその辺りに今作が近いとは思った。
特に実験的でもなく、
何か目新しいものもなく、
ある種の守りに入ってしまったような
(悪い意味での)安定感を感じさせるような
作品に留まってしまっているというのが
今作の印象だろうか?
個人的にはそれはそれで別に問題はないのだが
むしろ#7以降曲が中盤まであった
メランコリックさが下がり、
メロディに今一つ感が強くて
なんだか面白みがなくなってしまっており、
疾走パートが多め攻撃的な要素を強めた
#10や#11辺りがピンとこなかったのはちょいと残念。
ボーナストラックの#14のように
グッとくるメロディがないと個人的には辛いなぁ。
まぁおそらく(アップテンポ多めになるであろう)
次作でその辺りがどうなるか、
そして2人のギタリストが
前面に出るような内容にもなるのか?
むしろ次作が勝負作のような気がするのだが。
もともとエクストリーム系の音楽が嫌になって
この手の音楽から一時期身を引いたことがある
Christopher Amottがいつまで在籍しているかが
次作への最大の不安材料である。
01.Phantom Days
02.Transient
03.Identical to None
04.The Dark Unbroken
05.Remain in The Unknown
06.Standstill
07.Ego Deception
08.A Drawn Out Exit
09.Eyes Of The World
10.Failstate
11.Empires Lost To Time
12.In Truth Divided
13.Silence as a Force
14.Time in Relativity
- BLODIGA SKALD/The Undrunken Curse (04/11)
- ASIA MINOR/Points Of Libration (04/04)
- DWARROWDELF/Evenstar (03/30)
- WOLFHEART/Wolves of Karelia (03/24)
- ASTRALIUM/Land Of Eternal Dreams (03/22)
- DAWN OF SOLACE/Waves (03/21)
- KAUNIS KUOLEMATON/Syttykoon Toinen Aurinko (03/17)
- KARFAGEN/Principles And Theory Of Spektra (03/15)
- KEYS OF ORTHANC/Of The Lineage Of Kings (03/13)
- VHALDEMAR/Straight to Hell (03/10)