イギリスのシンフォニックロックバンドの4枚目。
聖杯を中心に置いたジャケットが
とてもいい感じなんだが。
なんでもこのアルバムもコンセプトアルバムらしく、
キリストの聖杯云々がテーマになっているんだとか。
ちなみに前作は古代文明云々が
テーマになっていたのだが、
あまり古代文明に関係ないような曲が
配されていて今一つピンとこなかったのだが
今作も15曲(廃盤になった日本盤は
ボーナストラックとしてプラス1曲ある)
と曲数が多すぎやしませんかねぇ…。
なんだか前作のアルバムに入っていても
何の遜色もないような#1で幕を開ける
(中盤から終わりにかけて派手に盛り上がるのは◎)。
それでも#2になるとオーケストレーションと
しんみりとくるメロウなギター、
そして女性、男性コーラスなどが入ると
なんとなく今作のコンセプトっぽい曲になっている
(というか正直THE ENIDのようなものなのだが)。
こういう曲やある種シアトリカルな要素のある曲が
並べられているのであれば
#3ですぐにそういうのを裏切るかのような
フォーキーなサウンドをやられるだけでなく、
また#5、それに続く#6では
さらに?にも思えてくるような
フュージョン系がかった民族音楽が飛び出してくる
(まぁ#6は長めのギターソロの
メロディラインがとても素晴らしいが)。
コンセプトがコンセプトなだけに
どちらかというと暗くてマイナー調のメロディの
曲が大半を占めるかと思っていたが、
笛をはじめとした民族楽器や
パーカッションが入ったフォーキーがかったサウンドが
大半を占めて、なんだか前作のコンセプトの
古代文明云々の方が合っているんじゃないかというくらいの
曲やファンキーなナンバーもあったりして、
前作同様にコンセプトがぼやけるような
無関係に近い曲もある。時折コーラス使いとかが
聖杯云々的な雰囲気を醸し出してはいるが
曲だけ聴いているとそれだけ?という感じもしなくもない。
それでも1曲1曲そのもののクオリティに関しては
問題はなく、どの曲もよく出来ていて
コンセプトの事を抜きにして曲そのものを楽しんだ方が
このアルバムはよさそうである。
しかし15曲はとにかく多すぎる。
01.A Bloodline Born
02.Magdalena
03.Palatium Britannicum
04.England's Heart and Soul
05.Sancto Laurent
06.Flight to Osca
07.Visigoths
08.Saracens
09.Al-Andalus
10.Unholy Orders
11.The Kingdom of Aragon
12.Holy Orders
13.Le Perche Val
14.Anfortas Rex
15.Galadriel
- BLODIGA SKALD/The Undrunken Curse (04/11)
- ASIA MINOR/Points Of Libration (04/04)
- DWARROWDELF/Evenstar (03/30)
- WOLFHEART/Wolves of Karelia (03/24)
- ASTRALIUM/Land Of Eternal Dreams (03/22)
- DAWN OF SOLACE/Waves (03/21)
- KAUNIS KUOLEMATON/Syttykoon Toinen Aurinko (03/17)
- KARFAGEN/Principles And Theory Of Spektra (03/15)
- KEYS OF ORTHANC/Of The Lineage Of Kings (03/13)
- VHALDEMAR/Straight to Hell (03/10)