フランスのメロディックブラックメタルバンド、
2021年作の5th。
初めて知ったのだがいつの間にか5枚も
アルバムを出しているそこそこのヴェテラン。
見栄えのいいジャケットをはじめ
宣伝文句がマーチのような云々とか
メランコリンクなトレモロリフ等、
興味を持った。
そしてためしに動画サイトにあった音源を
聴いてみたところなかなかのよさげと思い購入。
#2のブラスト疾走に繋げるための
小曲のインスト#1からして
聴く人のテンションを高ぶらせるような
盛り上げ方が上手いと思ったのだが。
その#2のブラスト疾走も
単純にブラスト疾走ではなく、男性の朗々とした
コーラスを入れて勇ましさをプラスして
面白い要素を加えている。
#2はミドルテンポとファストパートを上手く
使い分けながらメロディックなトレモロリフを
効果的に配して聴く人を翻弄したり、
時には変則的なリフを使ったりと
#2だけでかなりの引き出しを出してくる。
今年はやけにポストブラックメタル系や
シューゲイザー系のひとりブラックメタルを
何枚も聴いていたのだが、
そっち系よりも人間による音だからなのか
はるかに音のキレもよく、説得力がある。
またMAYHEMからインスパイアされたのか
お手本にしているのかは不明だが
単音ベースが時折飛び出して気味の悪さを
演出している。Voは血管がブチ切れそうな
勢のあるわめき系で結構ブルータルである。
メランコリック一辺倒に攻めるかと思いきや
途中でブラックメタル然とした音に変化したり、
または唐突ににリズムチェンジをしたりと、
一つの曲の中で強引なまでに
曲展開がコロコロと変わることで
先の見えないの展開をみせるのも特徴であり
強みかもしれない。
アルバムを一通り聴いてみたところ、
結構アグレッシヴでブルータルながらも
メロディックな要素も強く、
その中でも宣伝文句通り男性コーラスによる
勇ましいマーチのようなパートがあったり
絶望を感じさせるようなパートがあったりもして
なかなかユニークさ?が垣間見える。
メロデス系のメロディックブラックのような
甘すぎない程度のメロディではあるのだろうが
個人的にはこのアルバムのサウンドは
思った以上にとっつきやすい方だったかと。
とにかく曲としてのクオリティがかなり高い方で、
意外な掘り出し物に出会うことができた。
01. Ouverture
02. Entropie Des Conquêtes Éphémères
03. Ma Doctrine, Ta Vanité
04. L'adoration De La Terre
05. Danse Des Mort-nés
06. Le Tyran & L'esthète
07. Ode Aux Résignés
08. Lubie Hystérie
09. Sabordage Du Songeur
- EINVIGI/Yö Kulje Kanssani (10/01)
- ROYAL HUNT/Dystopia Part II (08/26)
- GACHARIC SPIN/W (08/20)
- LACRIMAS PROFUNDERE/How to Shroud Yourself with Night (12/24)
- IMPERIAL CIRCUS DEAD DECADENCE/殯――死へ耽る想いは戮辱すら喰らい、彼方の生を愛する為に命を讃える――。 (11/23)
- PENCEY SLOE/Neglect (11/20)
- DRAGONLAND/The Power Of The Nightstar (11/19)
- DAWN OF SOLACE/Flames of Perdition (11/17)
- ALESTORM/Seventh Rum Of A Seventh Rum (11/07)
- GLASYA/Attarghan (11/05)