ウクライナのペイガンブラックメタルバンド。
2021年作でこのアルバムは7枚目だそうで
かなりのヴェテランである。
ペイガンブラックというとイメージ的には
スロー&ミドルテンポが曲の大半を占め、
メロディも今一つパッとせず、
地味で日本人受けしないという印象があるのだが
どうなんだろうかと、
このジャケットもなんだか怪しい(笑)。
音は軽めで、異様にテンションが高く、
なんだかウケ狙いにも感じてしまう
わめきVoは好き嫌いの分れるところ。
曲は10分とかの大曲はないのだが
どの曲も結構長め。インスト#1でさえも
無駄に2分以上ある。またラストの#8はアウトロで
実質のところ歌(というかわめきw)入りは6曲。
メインはギターだが、アトモスフェリーなシンセの
味付けのパートもあったり、
ペイガンメタルらしい漢臭いコーラスがあったりするのだが…。
結果から書くとやはりというか…
正直日本人受けをしないサウンドだなぁという感じ。
一応疾走パートも用意されてはいるのだが、
メインはスロー&ミドルテンポで
メロディも特別クサいわけでもないし、パッとせず、
正直地味な印象は否めない。
時折、笛などによるいかにもな
民族フレーズが聴かれるのだが、
これもほんのちょっとなだけで
暗黒性、禍々しさが強めに出ており、
正直これを正座してじっと聴くのは苦痛を要する。
とはいっても#3のようにシンセに彩られた
怪しげな3拍子のパートはある種シアトリカルだし、
朗々と歌い上げる男性コーラスによる
呪術的なパートがある#4も気味悪さが最高で
こういう部分がもっとあったら
印象がずっと変わっていただろう。
またシンセによるオーケストレーションが効果的だったり
展開がコロコロと変わる#7もなかなか良かったりするのだが
他の曲も突然疾走したりもするのだが、
基本はミドルテンポでダラダラしたパートが多く
これがとても印象を悪くしており、
結局現地点だとペイガンブラックメタルにありがちな
地味で一部のマニアにしか受けないサウンド止まりに
陥ってしまっているのが残念でならない。
01. Arise
02. Trap of Cold
03. Old Ruins
04. Ascension Fog
05. The Fiendmother
06. Place of Power
07. Last Harvest
08. Thaw
- LACRIMAS PROFUNDERE/How to Shroud Yourself with Night (12/24)
- IMPERIAL CIRCUS DEAD DECADENCE/殯――死へ耽る想いは戮辱すら喰らい、彼方の生を愛する為に命を讃える――。 (11/23)
- PENCEY SLOE/Neglect (11/20)
- DRAGONLAND/The Power Of The Nightstar (11/19)
- DAWN OF SOLACE/Flames of Perdition (11/17)
- ALESTORM/Seventh Rum Of A Seventh Rum (11/07)
- GLASYA/Attarghan (11/05)
- THE UNCROWNED/Witness (11/02)
- FIRTAN/Marter (10/31)
- DRAGONLANCE/Chaos And Law (10/29)