ロシアのフォークメタル、2021年作。
ロシアにはこのバンドと似たような名前の
フォークメタルがあるが意識したのだろうか?
まぁそんなことはともかく、
届いて驚いたのは結構分厚い
デジパック(デジブックともいう)で
メンバーの写真も一緒に入っていた。
自主制作なようでこのデジブック仕様は
相当気合が入っているとみたのだが…。
曲のタイトルはロシア語。
ラストの曲だけはタイトルも歌詞も英語。
若干長めのインスト#1がちょっとイラっと来る。
歌入りは#2からなのだが、
自主制作だからか何なのか?
決して悪くないしクリアーではあるんだが
音が丸くて激しさは感じられない。
存在感のある美形女性Voは艶のある歌唱で
やたら力んだりハスキーだったり、パワフルだったり
ソプラノだったりというわけではなく、優しげ一辺倒で
丸い音質も相まって頼りなさも感じなくもない。
フォークメタルで、フォーキーなフレーズも出てくるが
それはギターによるもので
お決まりの民族楽器のようなものは笛くらいで
あまり出てこないと言ってもいいくらい。
シンセも曲の演出をはじめ、幻想的な雰囲気を
醸し出している。
ただ曲によっては近代的な電子音だったりもする。
#2はなんだか無駄に同じフレーズを連発し、
無駄に長く引っ張り、
このアルバムに対する不安を感じさせたのだが、
それ以降も案の定、その不安が的中することになる。
ギターによる民族フレーズはなんだか今一つで
同じフレーズをしつっこく繰り返すのはいかがなものかと。
ミドルテンポ主体の楽曲もイメージを悪くしている
(というか調べるとその理由が分かったのだがそれは後程)。
なんだかもっと派手に疾走してピーヒャラ笛が鳴って
ヴァイオリンだかフィドルだかが弾きまくり、
デスVoが要所に入って(ラストでは入るが)てのを
想像していた自分としては
おとなしめの楽曲に肩透かしを食らった。
フォークメタルというよりも曲によっては
中盤以降はドゥームメタル的な趣が強くなり、
(ある通販サイトにはフォークメタルだけでなく
ゴシックと書かれているのも納得した)
どうやらそっち系の方向性のようで
ますます個人的に好みではない楽曲である。
メロディも今一つ冴えないうえに
ドゥーム系と来られると
(#7のカヴァーが違和感なく嵌っているも納得がいく)
全く持って個人的には受け付けられないような内容で
勘弁してよと言いたくなる。
ドゥーミーで責めるのであれば
もっと魅力のあるメロディが欲しかったなぁという感じ。
ENSIFERUMのPetriが参加するラストは
地味なペイガンメタルといった感じで
これもまたこれで違うみたいな(笑)…。
それでも明るめのメロディの#9はなかなかいいかと。
頼りない女性Voもここでは不思議と
幻想的な雰囲気がしてくるし…。
こういうのがもっと欲しかったね。
01. Интро (Гимн Ветру)
02. Там, где живут ветра
03. Лента на ветру
04. Долгая ночь
05. Парус
06. Воин слова
07. Ведьма (Ворония cover)
08. Пророчество
09. Песня силы
10. Bird (feat. Petri Lindroos)
- EINVIGI/Yö Kulje Kanssani (10/01)
- ROYAL HUNT/Dystopia Part II (08/26)
- GACHARIC SPIN/W (08/20)
- LACRIMAS PROFUNDERE/How to Shroud Yourself with Night (12/24)
- IMPERIAL CIRCUS DEAD DECADENCE/殯――死へ耽る想いは戮辱すら喰らい、彼方の生を愛する為に命を讃える――。 (11/23)
- PENCEY SLOE/Neglect (11/20)
- DRAGONLAND/The Power Of The Nightstar (11/19)
- DAWN OF SOLACE/Flames of Perdition (11/17)
- ALESTORM/Seventh Rum Of A Seventh Rum (11/07)
- GLASYA/Attarghan (11/05)