ギリシャのシンフォニックデス/ブラックメタルの
2022年作の11枚目。
DIMMU BORGIRのように生のオーケストラを使い
(DIMMU BORGIRはアルバムによって
使わないこともあるそうな)、
壮大なスケール感のあるサウンドを
やられることでそれなりに有名にはなっている。
個人的には前作の内容がよかったので
(それでもDIMMU BORGIRと
比較されてはDIMMU BORGIRほどではない
と書かれるのはとても悲しいが)、
今作も迷わずぽちり予約を入れたのだ…。
ミックスは相変わらずJens Bogren。
音質に関しては全く心配ご無用
といったところか?
ジャケットが購入意欲をあまりそそらないのに
嫌な予感がするのだが…。
内容。アルバムタイトルがModern primitive
とついているからなのか
不気味かつ不穏なメロディによる
アコギの後に出てきたのは
ヘヴィなギターによる音の塊のようなもので
(もちろんオーケストレーションが
かぶさってはいるのだがギターの方が強い)
その上、ミドルテンポ主体というのに
これは(自分の好みの音とは)違うと。
その嫌な予感が当たったような感じだ。
アルバム全般を聴くと
実はミドルテンポ主体と決めつけるのも
どうかというくらいに今作はどの曲も複雑で、
途中でアップテンポだったりブラスト疾走をしたりと
逆にスローテンポで静のパートがあったりと
緩急の付いたサウンドで、
曲によってはブルータルデスメタル的なねちっこさも
あったりはするのだが
(どうも今作はブラックメタルというよりも
デスメタルな要素がかなり濃い)、
今作はどうもミドルテンポ主体の
ダークで禍々しさが強めの曲が並ぶようで…。
もちろん、前作同様に映画のサントラのような
雰囲気はあるっちゃある。
それも血塗られた残酷なシーンを
否が応でも想像させられてそういう世界観を
作り上げる辺りは流石ではある…。
また今作は要所要所で民族楽器が飛び出し、
呪術的な要素も加わっている。
ノーマルVoも使い方が上手く、演出に一役買っている。
生オケによる立体感もプラスされて
ダイナミズムはもちろん、
より攻撃的により音に説得力が増しているのは確か。
オーケストレーションをバックに
ブラスト疾走で畳かける様は最高ではある。
そういう音楽が悪いというわけではないのだが、
個人的な嗜好とはかけ離れているということ。
あまりわかりやすいメロディがあるというわけではなく、
曲全体にみてクオリティの高さや
ブルータルながらも美しいと
評価はできるのだが、何せブルータル主体、
呪術系、禍々しさ強めのメロディ…etc
のキーワードが頭に浮かぶようなサウンドが
個人的には苦手であり、
何度も聴き直したい内容ではなく、
凄いことはやっているけど印象には
残念ながら残らないという感じだろうか?
01. The Collector
02. Hierophant
03. Self-Eater
04. Neuromancer
05. Coming Storm
06. A Desert Throne
07. Modern Primitives
08. Psychohistory
09. A Dreadful Muse
- LACRIMAS PROFUNDERE/How to Shroud Yourself with Night (12/24)
- IMPERIAL CIRCUS DEAD DECADENCE/殯――死へ耽る想いは戮辱すら喰らい、彼方の生を愛する為に命を讃える――。 (11/23)
- PENCEY SLOE/Neglect (11/20)
- DRAGONLAND/The Power Of The Nightstar (11/19)
- DAWN OF SOLACE/Flames of Perdition (11/17)
- ALESTORM/Seventh Rum Of A Seventh Rum (11/07)
- GLASYA/Attarghan (11/05)
- THE UNCROWNED/Witness (11/02)
- FIRTAN/Marter (10/31)
- DRAGONLANCE/Chaos And Law (10/29)