チェコのシンフォニック色のあるメロパワ。
2022年作の3rdになるわけだが、
いつの間にかリリースされていた。
前作よりVoが2人体制になっているが
今作も2人Vo体制は変わらないものの
2人とも交代しているとのこと。
なんでも今作はマルコ・ポーロの
コンセプトアルバムなんだそうな…。
Soundtrackと書いてはあるが、
決してオムニバスとかその類ではなく
れっきとした彼らのアルバムである。
全9曲ながらもインスト、アウトロ、
インタールード的な小曲が3曲あるため、
実質6曲しかないという感じ。
その地点でもなんだか物足りない。
Voはハイトーン系のシンガーと
がなり声系のタイプのシンガーで
今作はコンセプトアルバムということもあり、
パートによって使い分けており
その辺り機能はしている。
派手なシンセを大々的にフューチャーした
シンフォニックメタルが全編にわたって展開されている。
生オケかどうかは不明だが、
ダンジョンシンセ的な2次元的な安っぽさは
感じらないので奥行きを感じさせる。
音はとてもよく(特にドラムの音が好き)
シンフォニックメタル然とした音で
個人的には好きな音なのだが
恐らくJens Bogrenはこの手の音作りを
しないだろうし、彼の頭の中には
古いものなのではないかと思われる。
お約束系のインスト#1明けの
#2は民族楽器も使用した
アラビアン系のメロディが
そこかしこにあるような(個人的には苦手)、
ダークな雰囲気(サビでは印象が変わるが…)の曲で
これがいいのか悪いのかよくわからないんだが…。
それ以降の3曲も#2同様にダークなAメロBメロ
(そこはがなり系のVoに任せている)には
なんだかSymphony Xでもやりたかったのだろうか?
と思うくらいなモダンさもあるヘヴィなギターをメインとして
アグレッシヴに責めるところは責めて、
サビでは一転してハイトーン系Voが歌い上げ
キャッチーなサビが流れるというある種の
ワンパターン化な流れは何とかならんのか…と。
大曲#5は単純に無駄なインスト部分があるだけ
退屈な感はあまりないのだが、
それ以前に曲自体が面白くないのである。
それは何も#5に限ったことではなく、
#2~#5までの曲が
どれも似たような流れと好きじゃないタイプ
(ヘヴィかつダーク、アラビアン風のメロディ)の
メロディで全くと言って食いつけなかったのである。
バラード#6の後の#7になると
ようやくその悪い流れを断ち切るような
クサさもあるようなキャッチーなメロディによる疾走曲で
ギターソロ(シンセソロもある)もネオクラ風と来ている。
ようやく盛り上がるかと思った矢先には
2曲目のバラードにアウトロで終了なので
まるでとってつけた感がありありというもの。
#2にもこういう曲を持って行っていれば
印象がずっと変わっていただろうに、と
残念でしょうがない。
曲数が少ない(多くても?だが)上に小曲の多さ、
さらにバラード曲2曲という内容で
コンセプトアルバムというのは
曲の内容云々以前の問題のような気がする。
物足りなさもあり消化不良である。
01.Marco Polo, Pt. 1: Venezia
02.Marco Polo, Pt. 2: Crimson Silk
03.Marco Polo, Pt. 3: The Plague
04.Marco Polo, Pt. 4: Love Theme
05.Marco Polo, Pt. 5: Mongols
06.Marco Polo, Pt 6: Dreaming Of Home
07.Marco Polo, Pt. 7: I Found My Way Back Home
08.Marco Polo, Pt. 8: Prisoner
09.Marco Polo, Pt. 9: Venezia Finale
- ANGELIC FOE/Mother of Abominations (06/30)
- TIERRA SANTA/Destino (06/25)
- BATTLELORE/The Return of The Shadow (06/22)
- ALI PROJECT/Belle Epoque (06/18)
- SEVENTH WONDER/The Testament (06/15)
- EVADNE/The Pale Light of Fireflies (06/12)
- SHAMAN/Rescue (06/11)
- THRESHOLD/Legends of The Shires (06/07)
- SIRENIA/Perils Of The Deep Blue (06/05)
- KINGCROWN/Wake Up Call (06/04)