ドイツのドゥームゴシックメタルバンドの
2022年作の13thらしい。
しばらくの間は大衆向けのような
(正直イマサンな)ゴシックロックだったが
前作からデスVoを復活させて
原点回帰するようなサウンドになり、
離れていたファンが戻ってきたっぽい。
前作は前半こそデスVoがあったりして
大衆向けのようなゴシックロックからの
脱却を図っていたものの、
中盤から後半はなんだか今一つといった
覚えがある。
期待をせずに今作を聴いてみたが、
スローテンポに前作同様に、いやそれ以上に
どこかで聴き覚えのある
ギターフレーズで幕を開ける。
PARADISE LOSTの影響をもろ受けしたような
サウンドで今作も始まる。
デスVoも歪んだ声やがなり声もまさに
最近のPARADISE LOSTそのものである。
特にスローテンポの曲になると
がなり系のVoやギター使いなど
要所要所で最近のPARADISE LOSTを
前作以上に意識しまくったサウンドが展開されており、
個人的にはこういう音を
このバンドには求めていないんだよなぁという感じ。
#5ではサビの一部で疾走もするがこれも?である。
何か新鮮味を感じないのである。
アップテンポの曲を除き、
どの曲もパラロスフォロワーの曲で
占められると思っていたところに
今度はMOONSPELLのような#6が入ってくる。
なんだか色々と新たな自分らの
音楽性を模索しているかのような印象を受けた。
もちろん音楽性を真似したりなぞったりするのは
悪くはないんだけどそれプラス何かが欲しい所。
先人たちの物真似で終わるようなバンドではないはずだ。
自分は試しに3rdのMemorandumを
聴いてみたのだが、
格式高いピアノの音色に女性コーラスといった
クラシカルに彩られたフレーズが多用された
なかなかの力作でその作品内には
そこまでパラロスの影響がない気がしたのだが。
それとも彼らのもっと前の作品は
こういうパラロスフォロワーなサウンドだったのだろうか?
彼らが目指すのは何も
PARADISE LOSTやMOONSPELLではなく
Memorandumの頃の音楽性ではなかろうか?
等というのはぜいたくな注文なのだろうか?
そんな曲がアルバム全般にわたって
展開されると個性もなくて嫌だなぁと思ったが
ノリノリのアップテンポで
#2や#4、そして#9等コマーシャル的要素の強い曲も
用意されており、いいアクセントになっている。
まぁこの手の曲は前作にもあったようなものでもあり
聴き飽きたという声もあるがあると嬉しいものである。
バスドラ連打してベタベタに疾走する#8もあって
こういうのは面白いやね。
5分台は#5のみで
3分台の曲が多く、
あっけなく最後まで聴き通せたのは好印象。
悪くはないが何か物足りないというのは残ったな。
01.Wall of Gloom
02.A Cloak Woven of Stars
03.Nebula
04.In a Lengthening Shadow
05.The Curtain of White Silence
06.Unseen
07.The Vastness of Infinity
08.To Disappear in You
09.An Invisible Beginning
10.Shroud of Night
- LACRIMAS PROFUNDERE/How to Shroud Yourself with Night (12/24)
- IMPERIAL CIRCUS DEAD DECADENCE/殯――死へ耽る想いは戮辱すら喰らい、彼方の生を愛する為に命を讃える――。 (11/23)
- PENCEY SLOE/Neglect (11/20)
- DRAGONLAND/The Power Of The Nightstar (11/19)
- DAWN OF SOLACE/Flames of Perdition (11/17)
- ALESTORM/Seventh Rum Of A Seventh Rum (11/07)
- GLASYA/Attarghan (11/05)
- THE UNCROWNED/Witness (11/02)
- FIRTAN/Marter (10/31)
- DRAGONLANCE/Chaos And Law (10/29)